「選ばれない空室」を「住みたい部屋」に変えた、300万円のLDK再構築

改修後。縦格子パネル・無垢床・3アームペンダントが空間をひとつに束ねた

「選ばれない空室」を「住みたい部屋」に変えた、300万円のLDK再構築

素材がバラバラで無個性だった空室LDKを全面リノベーション。
塗装・木材パネル・無垢床・照明・家具コーディネートを一体設計。
改修費300万円(家具・コーディネート費用は別途)で、空間に「誰かの暮らし」が見えるようになった。

改修前。グレークロスとネイビーキッチンが衝突した状態の空室
改修前。グレークロスとネイビーキッチンが衝突した状態の空室

Before — 空間が持っていた構造的な問題

  • グレーのクロスとネイビーのシステムキッチンが素材として衝突し、空間に統一の軸がなかった
  • 天井の丸型シーリング1灯のみで、明かりに方向性がなく、空間がフラットに潰れていた
  • 家具なしの空室状態では「住む場面」が想像できず、ポテンシャルが伝わらない構造だった
改修後。縦格子パネル・無垢床・3アームペンダントが空間をひとつに束ねた
改修後。縦格子パネル・無垢床・3アームペンダントが空間をひとつに束ねた

After — 空間が新たにできるようになったこと

  • 壁を塗装し、縦格子の木材パネルを施工。「見るだけの壁」から「空間を構成する要素」へ
  • 床材をリノベ用無垢材に変更。光の反射が柔らかくなり、昼間でも足元が明るい
  • 3アームペンダント照明が天井の主役になり、空間に方向と奥行きが生まれた
  • キッチン扉をグレーテクスチャーに貼り替え、バックスプラッシュにサブウェイタイルを施工。素材が空間に溶け込んだ
  • オーク天板×ブラックX脚のダイニングセットで、「この部屋に住む人の一日」が見えるようになった

構造的な判断の背景

素材の統一

グレー系のキッチン・縦格子パネル・塗装壁が同じトーンで連動することで、素材が「主張」でなく「背景」になる。主役は光と家具。その前提をつくるために、まず壁とキッチンの素材をそろえることから始めた。

光の再設計

無垢床への変更で拡散光を増やし、3アームペンダントで縦方向の視線を引き上げた。丸型シーリング1灯では光が「点」にしかならない。3アームの照明は光を「線」と「面」に変え、部屋の奥行きを可視化する。

キッチン扉をグレーテクスチャーに変更、バックスプラッシュはサブウェイタイル
キッチン扉をグレーテクスチャーに変更、バックスプラッシュはサブウェイタイル

家具による場面設定

空室で内見するより、家具が置かれた状態の方が「ここに住む自分」を想像しやすい。コーディネートは審美的な判断であり、入居促進の戦略でもある。

縦格子パネルとキッチン。素材が統一されると空間が落ち着く
縦格子パネルとキッチン。素材が統一されると空間が落ち着く

経済的な背景

改修費300万円(家具・コーディネート費用は別途)。工事・素材だけで300万円を投じた判断の背景には、「何もない部屋」より「住む場面が見える部屋」のほうが入居率と賃料の両方に影響するという考え方がある。

空間が「何もない部屋」から「誰かの場所」になる瞬間は、素材と光の掛け算で決まる。

リノベーションの相談はBASE9(釧路市錦町)またはお問い合わせフォームから。